(学生インタビュアー WAN編集インターンシップ 瀬戸口佳南子/堤正則)
まず最初に御社のことを調べていて気がついたのですが、創業年月日が平成11年の11月11日で1で揃っているのは何故ですか?
ファーストデザインなので・・・(一同納得)。創業までの経緯としては、九産大のデザイン科を卒業したあと2年間くらいサーフショップで店長をしながら、サーフボード削ったり、ボードのデザイン(エアーブラシ)をしたりしていました。その後広告代理店でデザインの仕事を行い、その後イトーキというオフィス家具メーカーに入社。10年間内装設計デザインをしていました。デザイン事務所はいつか立ち上げたいという夢を持っていましたので、不安もありましたが、イトーキを辞めて事務所を立ち上げることにしたのです。福岡で起業したのは、友人や知人が多くいたことと、福岡の街が大好きで、やっぱり福岡を離れたくなかったからですね。
今、仕事としてはどのようなことを手がけているのですか?
基本的には自分達でやれるものはなんでもしようというスタンスでいます。設計やインテリア関係の仕事のほかにも、サインデザインやチラシ・名刺などの印刷物。インテリア雑貨や小物・家具の販売もしています。具体的には、オフィスの設計やデザインを中心に、病院等の医療空間や、大学や学校など教育施設、ホテルなどの宿泊施設、飲食店舗等の室内空間の設計/施工/家具の販売設置まで、トータルに受注し、対応できるように努力しています。
トータルで仕事を任せられると言うことはお客様との信頼関係があるからこそできることだと思うのですが、その信頼のために心がけていることは何ですか?
ビジネスとして考えるだけでなく、その仕事に惚れることが大事です。そして、その仕事に関わる人を好きになることが大切だと考えます。「施主や係わっている人達の笑顔を見るために仕事をする」という気持ちを持って、常に仕事と向き合っています。引渡し時や完了時に、嬉しい言葉をかけてもらったりすることがありますが、そんな時やりがいを感じますし、「やったー」ってこころから思います(笑) イトーキ勤務のころ上司から「福岡市の人口は100万人。日本の人口は一億人。自分の一生において、その中の何人と出会えると思うや?」と言われたことがあります。その言葉が自分にとって出会いを大切にするきっかけとなり、仕事にしても人生にしても人と会うことを求めていくことで、いろんなチャンスが訪れると思います。人と深く関わることが、すごく重要なことなんじゃないかって思っています。
福岡だけでなく東京や上海でも事業を展開されていますね。
福岡を拠点にして自分を必要としてくれる人が居れば、どこにでも行こうと思ってます。福岡から1000km圏内は自分達の仕事の範囲。東京も上海もちょうど1000kmくらいなんですよ。飛行機で行っても一時間半で着きます。上海では内装の設計やコンサルティングやデザインを行っています。本当は商品の販売や内装工事など全部を手がけたいと思っているのですが、中国では、設計・デザイン事務所の登記なので、工事までできないんです。販売や工事をするとなると、とんでもない額の資本金を積まないと独資での登記ができませんから。残念ですが商品の売買や内装工事は現段階ではできません。(笑)
東京の事務所は仕事があったときにだけ使うサテライトオフィスです。あくまで拠点は福岡です。福岡にいても、仕事をきちっとするっていうベースをしっかり自分の中に持っていれば、場所は関係ないと思います。福岡だけではなく東京や大阪も見てなおかつ世界も見るという気持ちを持っていることが大事だと思います。
デザインの仕事をするにはやはりセンスが必要なんですか?
センスがと言うよりも、デザインが好きということが最も大切なことです。デザインが好きであれば、例えばファッションにしてもいろんなことを考えるでしょう?考えると言うことは新しい発想を生み、新しい発想を生むと言うことがデザインに繋がっていくのだと思います。センスを磨きたいと思うのであれば、自分がかっこいい、センスがいいと思う人の真似をすることです。自分の中でかっこいいと思うことや、素敵に感じること、面白いことがどういうものなのかをしっかりと考えようとする気持ちを持っていると、自然と、ものを見る眼、選ぶ目が鍛えられてセンスが磨かれますよ。
また書類の作り方一つにしても、普通にただ文字を羅列するのではなくて、いかに美しく見せるかを常に考えることが大事です。文字の大きさを変えてみたりバランスを変えてみたり。そういう気遣いが出来ないとデザインは出来ないと思います。
福岡のデザイナーさんたちが集まって「デザイン屋台」というイベントを行っているそうですが、どのようなきっかけで始められたのですか?
年に1回年末に、大望年会を市や県の共催で開催しています。(忘年会ではなく、新しい年を望む会)今までは、インテリアデザイナーはインテリアデザイナー、グラフィックデザイナーはグラフィックデザイナーがそれぞれの専門分野ごとに集まっていました。それらの分野の垣根をこえ、一緒にコラボレートしながらデザインの力を発揮しようとして創られたのが「福岡デザインリーグ」です。その一貫として望年会を開催しています。最初ころは、東京から有名なデザイナーの方を招いて立食パーティーをしていたのですが、それでは面白くないので、参加型の望年会をしようということになりました。「博多だから屋台というのは面白いんじゃない?」という話になり、各団体や学生などで仲間を作り屋台の運営を行います。そこでは何を売ってもいいし、どういうプレゼンテーションをしてもいいというルールにして「デザイン屋台」というものを作りました。これを始めてみると結構面白くて。毎年大変な盛り上がりなんです。将来的にはどんたくや山笠や放生会に匹敵するような福岡のお祭りになったら面白いなって思います。
学生はどれくらい参加してるんですか?
今年は140名です。様々な専門分野のデザイナーに関われ、知り合いになることも出来るので、学生にとっては就職活動の一環にもなっているみたいですよ。
これからの社長の夢はなんですか?
夢はいっぱいあるんですけどね、先ほども言ったようにたくさんの人と会いたい。これからもっともっと面白い人に会えると思いますからね。それを楽しみに生きています。あと、規模は小さくても、「いい仕事している会社」って言われたいですね。
学生へのメッセージをお願いします。
多くの学生に「たくさんの友達を作ってください」と言っています。勉強もして遊びもして、人との繋がりを深くしておきなさい。5年10年経ったときに、皆それぞれの分野で活躍するでしょうから、そこで一緒に仕事が出来ます。知恵も貸してくれます。自分の仲がいい人達だけ付き合うのではなく、好き嫌いや年齢に関係なく沢山の人と付き合っておけば、その人たちから教わることが、(良いも悪いも)沢山あります。人としっかりと付き合っていれば、必ずなにか自分のものになりますよ。だから、学生時代には多くの友達をつくることを心がけてほしいと思います。
学生コメント
瀬戸口 今回のインタビューを通して、人とのつながりが仕事に活かされるってすごく素敵なことだなと感じました。これからも友達をいっぱい作り勉強もしてたくさん遊びながら、人とのつながりをどんどん深めていきたいです。
堤 今回のインタビューで、「人と出会うこと」というのがとても大切であるということに改めて気づかされました。社会人になって、これからたくさんの人に会うと思うので、自分の可能性や視野を広げるためにもそのことを頭に置きながら日々を過ごしていきたいと思います。
(有)ファーストデザイン http://www.1st-design.co.jp
設立/平成11年11月11日 資本金/300万 代表者/兒島正明 代表取締役社長 事業内容/店舗・オフィイス等の企画・設計・施工、商業デザイン及びインテリアデザインの企画・設計・施工、輸入家具・インテリア用品の輸入・卸・販売、各種印刷物、書籍の企画・製作、出版並びに販売など 売上げ/2億円 社員/5名 本社所在地/福岡市中央区警固1-12-5 東警固ビル205号

